ホメオパシー夜話

ならびにホメオパシー

先日、姪っ子アイが突然、毒物を試したいと言い出しました。

え?!毒物って、農薬とかそういう?

どうも、トリカブトとか毒を含んだ植物の方が良いらしいようですが、そうすると、ダリアの根っことか――。

これは昔、私が小学生の頃に耳鼻科の待合室で聞いた話なのですが、ダリアの根っこがイモに似ているので、間違って子供が遊んでいて、そのまま遊んだ手を洗わずに食べ物を口にして……、キャーッ!!

姪っ子の口振りでは、ロシアの怪僧ラスプーチンが日頃から毒物を少しずつ摂取していたため、青酸カリ入りのプチケーキとお茶を完食しても死ななかったエピソードやら、ライトノベル 日向夏著『薬屋のひとりごと』(主婦の友社)から影響を受けているような感じ。

『薬屋のひとりごと』は、私はコミカライズ1巻と2巻冒頭だけ読みましたが、確かに主人公が自分で調合した薬を自身の腕に塗って試したり、毒蛇に腕を嚙ませたりと人体実験をする描写がありました。

そういえば、ホメオパシー学校の授業では、このような話も。

学長先生が息子さんを連れて登山に行った際、体調が悪くなり「これ以上、登れない」と言う彼に、学長先生が登山道の近くに生えていた野草を指して「お前、この葉っぱをちょっと食んでみてごらん」と勧めました。

すると――、「お母さん、何だか心臓がバクバクするよ」と元気になった息子さんは、見事、山頂まで登り切ったのでした。

その道端に生えていた草がトリカブトなのですが、良い子のみんなは絶対にマネしないでね。

姪っ子には、もし本当に実行するならば、万が一のための解毒用ホメオパシーレメディと、119番できるよう電話をすぐ近くに置き、いきなりバリバリ食べて胃に放り込むのではなく、まずはごく微量をなめてみる、少しだけ噛んでエキスのみで様子を見るよう提案しましたけど、もちろん良い子のみんなは絶対にマネしないでね。

とりあえず、毒物なんて急に簡単に調達できるわけでもなく、ちょうどリビングにあったホメオパシーのテキスト サミュエル・ハーネマン著『純粋マテリア・メディカ Dulc. Ferr. Hep. Merc.』を姪っ子に読んでもらいました。

マテリア・メディカとは症例集のことですが、ある物質を食べたときに、心身にどのような症状が現れたかをまとめたもので、頭部の症状から上半身・下半身・精神と部位ごとに書かれています。

最初のページの「Dulc. ダルカマーラ」はイヌホウズキという植物で、全草にソラニンという毒を含み、摂取すると、めまい・麻痺・頭痛など様々な症状を引き起こします。

中国では、乾燥させたものを龍葵(りゅうき)という生薬として用いるようですね。

Dulc.のレメディは、長期間の摂取で低体温を回復させるとのことで購入したのですが、姪っ子にDulc.のマテリア・メディカを少し読んでもらい、レメディも摂ってもらいました。

実際に原物質を摂って症状を観察することを「プルービング」と言い、また、ホメオパシーレメディを摂って反応を診ることも「プルービング」と言います。

レメディには毒の物質は含まれず、原物質の情報のみですが、その原物質の情報を持つレメディを摂ることで、身体はイヌホウズキが入ってきたと勘違いして、解毒するための酵素を沢山出します。

しかし、実際は有毒成分は体内に入っていないので、解毒・排出の必要は無い上、酵素によって体内の老廃物が排出され、自然治癒力が向上して、病気が治っていくという仕組みです。

姪っ子には、レメディを作る過程での「希釈振盪」についても軽く説明しましたが、結構独特なホメオパシー用語、分かったかな?

毒物なんて物騒ですが、夏の夜の一興に。