エルダーフラワーって、ご存じですか?
イギリスでは欠かせないハーブだそうで、和名は西洋ニワトコ、学名はSambucus nigraです。
主として呼吸器系に作用し、インフルエンザや風邪予防・花粉症対策に使用します。
根は腫れに、葉の軟膏は捻挫・傷・打撲に、花の浸出液はリウマチ・皮膚疾患にも作用、利尿・発汗作用によって体内の毒素を排出し、果実はビタミンCと抗酸化物質が豊富で免疫力アップにと、全草を利用できます。[1]
メディカルハーブの世界では最強の植物の一つで、古代ギリシャの医師ヒポクラテスも太鼓判の万能ハーブなのですが、ハーブってどれも万能感出してきますね。
そして、イギリス伝統のハーブシロップがエルダーフラワーコーディアル。
マスカットにも似た爽やかな甘い香りの花・砂糖・レモンを水で煮て作り、炭酸水やお湯で割って飲みます。
実であるエルダーベリーは、風邪・発熱・火傷・下痢・その他多くの感染症に効果的で、ジャムやシロップに加工できます。
ホメオパシーでもエルダーフラワーのレメディー、Sumb.サンブーカスニグラがあり、咳・鼻水などの呼吸器系、急性腎炎、皮膚の腫れ・むくみ、多量の発汗などに合います。

2025年4月中旬、その香り豊かな花を体験してみたくて、種子を購入。
株式会社マルシェ青空のサイトで、ブラックエルダーベリーという品種の種子を注文しました。
苗代+送料だとやっぱり高いので、「発芽には休眠打破が必要 → 種を水に入れて、冷蔵庫で2週間冷やす」という芽出しの方法に少し懸念を感じつつも、「栽培難度:Level1」を非常に前向きに捉えて購入に踏み切りました。
20粒入りで679円+送料330円+ポイントによる割引-100円+銀行振込手数料0円=合計909円ナリ。
休眠打破の工程の後、5月上旬に植木鉢へ播種し、室内で管理していましたが、芽が出ません。
5月中旬、新たに7粒の種を水に浸し、2週間後に裏庭へ播種しました。
エルダーフラワーの発芽適温(地温)は18~23℃で、春に播く場合は「桜が開花したら」とのことで、時季が過ぎていますが、どうでしょうか。
サイトによると、「直播する場合には風に当たらないよう注意、覆土は5mm程度、日陰で管理」なのですが、午後は西日が当たり、直射日光により土も乾きやすい環境です。[2]

種播きのかたわら、味見のためにドライのエルダーフラワーティーを購入。
コーディアルも試したいところですが、まずはお手軽なハーブティー単体で飲んでみます。
爽やかなマスカット風味を期待して袋を開け、鼻を近付けた瞬間、生薬っぽい香りが立ち上ってきました。
そこはあくまでハーブなのか、買ってから2カ月経過し、夏の熱さで変質してしまったのか。
しかし、ティーポットに小花が広がり、ビジュアルはなんともメルヘン。
味は可もなく不可もなく、とあるYouTuberさんが炭酸水で割ったコーディアルを「めっちゃ聖水」と表現していましたが、ハーブティーに聖水感はないですね。
クセが無いので、他のハーブとのブレンドには良さそうです。

後日、エルダーフラワーコーディアルの炭酸割りを飲んでみました。
「めっちゃ聖水」という、そのお味は……。
確かに美味しい!
高濃度で試すと、ただ美味しいだけではなく、ピザソースっぽい?バジルっぽい?風味を感じるのは、エルダーフラワーの成分から?
原材料は、有機砂糖・有機エルダーフラワー・有機レモン・有機レモン果汁・酸味料。
ふむ、ラベルで”Organic”と主張するだけのことはある。
やはり花のエキスによるピザ風味と思われますが、冬の時季はお湯割りも染み渡ります。
ところで、2025年6月に播いたエルダーの種子は予想通り発芽せず、秋に残りの種、全7粒を裏庭へ播きました。
冬を越して、この春に奇跡的に発芽するかどうか……。
〈出典〉
[1]『メディカルハーブ事典』レベッカ・ジョンソン、スティーブン・フォスター、ティエラオナ・ロウ・ドッグ、デビット・キーファー、アンドルー・ワイル著 日経ナショナルグラフィック社(2014年)
[2]株式会社マルシェ青空

